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HTC One S9 レビュー!! 妥協の産物か否か。

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2016年4月にドイツにて先行発売され、6月17日からは本国台湾でも発売となっているHTC One S9をレビューしてみたいと思います。

妥協なのか、合理なのか。

 

HTC One S9の概要

One S9は2015年のHTCフラッグシップモデルOne M9の外装を流用し、中身を安価に仕様変更・一部はバージョンアップさせたモデルとなります。

このM9をベースとした端末には、「M9」と「M9s」と「S9」があり、それぞれ微妙な違いがありますので、一括で表にしてみました。

M9M9sS9
ディスプレイ

5インチ (1920 x 1080ピクセル)

5インチ (1920 x 1080ピクセル)

5インチ (1920 x 1080ピクセル)
プロセッサ

Qualcomm MSM8994 Snapdragon 810

8core

MediaTek MT6795T, 2.2GHz 8core

MediaTek MT6795, 2GHz 8core
RAM 3GB/32GB,64GB 2GB/16GB 2GB/16GB
OS

Android5.0→6.0

HTC with Sense7.0

Android5.0

HTC with Sense7.0

Android6.0

HTC with Sense7.0_gp

背面カメラ

1300 万画素、F2.2 FullHD録画対応

※OIS付モデルも有り。

1300 万画素、F2.0 FullHD録画対応

OIS手ぶれ防止

1300 万画素、F2.0 FullHD録画対応

OIS手ぶれ防止

前面カメラ 4 MP, f/2.0, 27mm 4 MP, f/2.0, 27mm 4 MP, f/2.0, 27mm
バッテリー 2840mAh 2840mAh 2840mAh
重さ 157g 158g 158g
寸法 144.6 x 69.7 x 9.6 mm 144.6 x 69.7 x 9.6 mm 144.6 x 69.7 x 10.1 mm
オーディオ

HTC BoomSound 

Dolby audio

フロントステレオスピーカー

HTC BoomSound 

Dolby audio

フロントステレオスピーカー

HTC BoomSound 

Dolby audio

フロントステレオスピーカー

対応バンド

Cat. 4 LTE Band 1/2/3/5/7/8/20

/28/38/40/41

Cat. 4 LTE Band 1/2/3/5/7/8/20

/28/38/40/41

Cat. 4 LTE Band 1/2/3/5/7/8/20

/28/38/40/41

SIMスロット SingleNanoSIM SingleNanoSIM SingleNanoSIM

 こうして3者を比べてみると、S9は若干の妥協を感じるモデルではあります。

SoCはM9sよりも弱いMediaTek2Ghz製を使用していますし、ROMも16GBしかありません。

しかし、出荷時点でOSがAndroid6.0Marshmallowであることが非常に大きいです。

HTC製Marshmallow機は、microSDを本体SDとして使用することが可能なので、ROM16GBであることを補うことができると思います。

ちなみに、S9のみ厚みが0.5㎜厚くなっています。

これは恐らく、フロントパネルがM9のものとは違い、全面ガラス仕様の別物だからだと思われます。

カメラに手ぶれ防止がついているのがこのモデルの売りとなっています。

HTC One S9の外観

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このOne S9は、M9のボディをそのまま流用していると思われるため、背面はM9と全く同じとなります。

カラーのネーミングについてもM9とS9は同じものとなり、耀眼金、靚絲灰、金鑽銀という3色となります。

この状況を見る限り、背面の金属ケースの在庫が余ってしまったのでは?と思いたくなります。

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フロントパネルはなかなか興味深いです。

全面ガラス素材でできており、最近よくある縁を丸く加工したものではなく、全体が平面で出来ています。

M9では上下スピーカー部分がメッシュ処理となっていましたが、このS9では単純にスピーカー部分にスリットが入ったものとなります。

イメージとしては、Desire728と似ている感じもありますし、HTC 10のそれにも似ています。

インカメラや照度センサー、マイク等が、本来スリット部分に仕組まれていたものが、外観上でもはっきり分かるようになっています。

このフロントパネルは専用設計となりますが、2016年モデルとしてHTC 10の雰囲気を味わえる絶妙なバランス感です。

フロントパネルの縁の部分はシルバーの色が採用されています。

この部分の厚みがM9のわずかな差になっているようで、05㎜ほど厚みがあります。

背面のカラーと縁のカラーがなんとなくチグハグな感じもしました。

 

いづれにしても、質感はM9そのものであり、この塊り感のある金属ボディを安価で手に入れることができるのはかなりお買い得だと思います。

 

システム

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OSはAndroid6.0Marshmallowを搭載しています。

 以前にも書いた通りMediaTek製SoC搭載機はアップデートが遅れています。

MediaTek製SoC搭載HTC機種へのアップデート遅れ。 - HTCの故郷台湾でのSIMフリー生活Blog

このS9に関しては、初期段階でMarshmallowアップデートが施されているので、とりあえずは安心して使用できると思います。

HTC Senseのバージョンは7.0-gpを搭載しています。

A9やX9などと同じバージョンとなり、通常のSenseよりもGoogle寄りのものです。

 

SoCはMediaTek製のHelio X10の2Ghzを採用し、RAMは2GB。

動作に関しては全くもって問題なくスムーズです。

結局のところ、これぐらいのSoCでRAMが2GBあれば、十分満足のいく動き方をします。

ハードに使いたいアプリがあるとか、最新のフラッグシップモデルと比較してということになると、カクついたり、半テンポ遅れたりなど出るとは思いますが、比較の問題という感じです。

このスペックを2年使用した時点で、どのような評価になっているか興味深いですが、まだ問題なく使用できるのではないかなと思います。

 

カメラ

このOne S9でHTCが推しているのはカメラです。

OIS手ぶれ防止つきの1300万画素のカメラを搭載しています。

これ自体は目新しいものではないですが、この値段の端末に搭載してきたことをアピールしたいものと思われます。

試した感触としては全く普通といった感じで、驚きもなければ残念な感じもなく、十分に良いものだと思います。

 

まとめ

このHTC One S9は妥協の産物なのか否かということを考えると、M9の良い部分を有効利用しつつ、一番価格を抑えやすい部分をスペックダウンさせたという感じです。

ボディの質感を重視したいユーザーには十分訴えかけるものであると思いますし、最新のフラッグシップモデルHTC10などに7万円も払うのはちょっとという層には良いかもしれません。

定価は新台湾ドルで9900NTDでしたが、速攻で値下がりしていまして、現在7200NTD(約24000円)で購入可能。

日本から購入する場合は、Etorenで31000円くらいで購入可能となっております。

 

 EtorenでHTC One S9を購入

 

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