HTC Desire 10 Lifestyle レビュー!! この端末の正体は・・・
2016年9月26日に発表発売になった、Desireの新シリーズDesire10の「Lifestyle」を偵察してきましたので、早速レビューしてみたいと思います。
よく言えば、うまいことやったな。という感じです。
HTC Desire 10 Lifestyleの概要
結論から言えば、このDesire 10 Lifestyleは、今年の5月に発売となっているDesire825の焼き直しです。
発表後の各社レビューやら写真やらを見ていて、まさかとは思いましたが、Desire825のカラーリングを変えて、RAM/ROMをグレードアップさせた端末です。
スペック
― | Desire 10 Lifestyle | Desire825 |
---|---|---|
OS | Android 6.0 HTC Sense | Android 6.0 HTC Sense |
ディスプレイ | 5.5インチ (1280 x 720ピクセル) | 5.5インチ (1280 x 720ピクセル) |
プロセッサ | Snapdragon 400, 1.6GHz 4core | Snapdragon 400, 1.6GHz 4core |
RAM | 3GB | 2GB |
ストレージ | 32GB (microSD対応) | 16GB (microSD対応) |
背面カメラ | 1,300万画素 F2.2 / 28mm, AF | 1,300万画素 F2.2 / 28mm, AF |
前面カメラ | 500万画素、F2.8 / 33.7mm | 500万画素、F2.8 / 33.7mm |
バッテリー | 2700mAh | 2700mAh |
重さ | 155g | 155g |
寸法 | 156.9 x 76.9 x 7.7 mm | 156.9 x 76.9 x 7.4 mm |
オーディオ | HTC BoomSound Dolby Audio, Hi-Res対応 | HTC BoomSound Dolby Audio, Hi-Res対応 |
対応バンド | Cat. 4 LTE Band 1/3/5/7/8/20/28/40 | Cat. 4 LTE Band 1/3/5/7/8/28/40 |
SIMスロット | SingleNanoSIM | SingleNanoSIM |
Desire 10 LifestyleとDesire825を一覧にしてみましたが、違いはごく僅か(赤字)です。
RAMが2GB→3GB、ROMが16GB→32GB、バンドが一つ増えているのと、厚みが0.3mm厚いです。
以上のスペック上の違いと、「スプラッシュカラー」から「Art Deco」スタイルへの変化が差異となります。
この違いで、定価は同じ7990NTD。値段は確かに安いと思います。
Desire 10 Lifestyleの外観
825の時はSplashカラーというドットをちりばめたカラーでしたが、今回は打って変って、黒とゴールドのラインの入るゴージャスなカラーとなっています。
「Art Deco」という、1920年代あたりの装飾様式がモチーフになっているそうです。
Art Deco 設計精髓,HTC Desire 10 Pro / Lifestyle
カラーが変わるだけでこうも印象が良くなるから驚きです。
正直言って、Splashカラーはポップすぎて失敗だったのでしょうね。
販売面でも、Desire825より、Desire728を選ぶ人が多かったように感じられるので、大方の825のパーツを再利用して、ゴージャス感を持たせたのは、悪くない選択です。
尚且つ、「Desire 10」という、いかにも期待できそうなブランド名にしたのも少々あざとい感じがします。
ディスプレイの表面、裏面両方に金色の縁取りがされています。
さらに、いわゆる「Dライン」も金色のカラーが施されています。
このDラインはHTC OneM7から採用されたHTC伝統のラインですが、本来アルミボディの電波逃がしの目的なはずだと思うんですがね。
全面プラボディのこのDesire 10 Lifestyleでも同様のラインを描いたのは、AppleiPhoneに対するHTCの主張でしょうか。
ディスプレイ面を見てみると、Desire825と全く同じことがわかります。
↑Desire 10 Lifestyle ↓Desire825
違いは、受話口が赤のカラーになっているか否かだけで、全く同じです。
右サイド
↑Desire 10 Lifestyle ↓Desire825
右サイドもボタンの色が違うだけで全く同じです。
左サイド
↑Desire 10 Lifestyle ↓Desire825
左サイドに関しても同じ構成で、microSDスロットと、nanoSIMスロット(2スロットスペースはあるものの、一つは故意に塞がれていて1スロットしか使えない)仕様です。
筐体下部
↑Desire 10 Lifestyle ↓Desire825
完全に一致。
ゴールドのモールがあることと、ストラップ部分のカラーが違いますが、全く同じ構成です。
悪く言うと手抜き、よく言うと再利用でしょうか。
ちなみに、ストラップホールがあるスマートフォンは珍しいですが、HTCでは過去にChaChaにてストラップホールを採用していました。
システム
基本的な動作はは、Desire825のそれをゆとりを持たせたという感じで、この値段にしてはかなりスムーズに動きます。
良くも悪くも、HDディスプレイなので、負荷がかからないのでしょうか。
snapdragon400に対して3GBのRAMは豪華だなという印象です。
カメラ・ハイレゾに関しては、今回はテストしていないのでわかりませんが、825と同等と考えてよいと思います。
せっかくのAndroid6.0Marshmallowですが、この端末には指紋認証は搭載されていません。Desire 10 Proのほうには搭載されています。
Desire 10 ProとLifestyleは名前は似ていますが、中身は完全に別物なので、同じブランド名にしたのが不思議なくらいです。
まとめ
発表前の前フリが期待の高いものだったので、Desire 10 ProとDesire 10 Lifestyleに期待していた人も多いとは思うのですが、ふたを開けてみるとこのような感じでちょっとがっかり感は否めません。
近年のHTCのラインナップとしては、大まかに分けて3構成になっていて、
①フラッグシップモデル(M9、M9+)
②FullHDミッドモデル(A9、E9、Desire826)
③5.5インチHDディスプレイ(Desire820、Desire728)
今年は、
①HTC10
②Desire 10 Pro、OneX9
③Desire 10 Lifestyle、530など
という感じで、いわゆる「One」に相当するものをDesireが埋める恰好にしていくのでしょうか。
経営が厳しいとはいえ、端末ラインナップの絞り方に疑問を感じざるを得ないですが、うまいことやっていってほしいとは思います。
11月に発売予定のDesire 10 Proはどうやら、「DSDS」DualSIMデュアルスタンバイになりそうなので、そちらも期待大です。
HTC Desire 10 Lifestyle D10u Dual Sim 32G ブラック【SIMフリー】
【あわせて読みたい】